💡
This article presents a paper on elementary school students' retention of elementary concepts about sound.
この記事では,小学生が保持する,音に関する素朴概念についての論文を紹介します。
この記事では,小学生が保持する,音に関する素朴概念についての論文を紹介します。
Abstract
小学4年生の児童を対象に行なった研究。以下の素朴概念を保持していることがわかった。
- 音を直線的に捉えており,空気の振動や波として伝わるとは考えていない
- 音を「物」や「重さのあるもの」として捉えている
- 糸が交差した4人の糸電話の場面において,音は「直線的に」「前に」伝わると考えている
素朴概念
ミスコンセプションや,オルタナティブ・フレームワーク,誤概念という言い方もある。
学習者が理科学習の以前に持つ,科学とは異なった特有の概念の総称。日常生活から形成された,誤った思い込みのことである。
実験
音が伝わる様子を絵や言葉で表現する問題
- 音を波として捉えている児童はいなかった。
- 音がまっすぐに,直線的に伝わると考えている。(指向性スピーカーのように考えている)
ビルの上から下に話しかけたほうが,下から上よりも聞こえやすい?
- 同じ距離であれば,同じ大きさに聞こえるはずだが…。
- 音は「下に落ちる」ので,上から下に話しかけたほうが聞こえやすいと考える児童が多い。
- 音には重さがある。
- 音楽の授業等で,「声が下に落ちている」などと言われた経験?
- 小さな声で話すときは下を向いて話すことが多いから?
4人が交差する糸電話実験
- 交差する糸電話では,糸が繋がっていれば,全員に声が聞こえる。
- 音はまっすぐに伝わると考えているため,自分の正面にいる人にしか伝わらないと誤答してしまう。
- 音の学習に入る前に,音が色々な方向に伝わることを示すことが必要。
その他
高い音は大きい,低い音が小さいと考えている児童もいる。音の高低と大小を分けて考えるようにする必要がある。(低くて大きい音や高くて小さい音を聞かせるなど)
このような素朴概念は,音に限らず様々な場面で見られる。これらの素朴概念を保持していることを把握し,それを打ち破る手立てを考えていきたい。